古い国際返信切手券(IRC)をお持ちの方へ

IRCと言っても、Internet relay chat の事ではありません

その昔、BCLとアマチュア無線と言う趣味にどっぷり使っていたことがあります。かれこれ30年以上前の話。

当時、財政的に余裕のない、また一方的に大量に受信報告書やQSL・SWLカードを受け取る事になる、海外の放送局やアマチュア無線家は、返信(ベリカードQSLカード)を必要とする人に、国際返信切手券(IRC)を求めていました。
私が最初買った時には確か90円だったのが値上がりした直後で140円でした。そして高校生の頃(それでも25年以上前だ)には170円になっていましたっけ。

私が当時住んでいたのは田舎でしたが、この局でも常備してありました。買っていたのは私だけとの事でしたが(笑)。
余りに扱いが少ないと「本局から取り寄せる」と言うことがあったらしいです。
このブログに付けた写真の170円のものはその本局(移転前の駅前時代)で買ったものですね。確か20枚ちょうどを買いましたっけ。今残っているのは16枚で4枚使ったのでしょうね。

さて、先ほどIRC関係のはてな人力検索の質問
国際返信切手についてお聞きします 海外で、日本から近い国(韓国、中国、他アジア諸国)の郵便局で買える国際返信切手の詳細が知りたいです。 買える場所、現地通貨での値.. - 人力検索はてな
http://q.hatena.ne.jp/1229678213
に回答させて戴いた際に、色々検索してみて驚いたのですが、今手元に残っている「有効期限表示が元々ない」IRCであっても、もう海外では使えないと言うことらしいのですよ。えぇぇ!! 当時の170円x16枚がパァですか? マジかいな…。

最初に見た
日本郵政公社「国際返信切手券と郵便切手等との引換えについて」: JH3YKV's Amateur Radio News
http://jh3ykv.rgr.jp/mt/2007/06/post_620.html

 国際返信切手券で平成13年12月31日(月)以前に販売されたもの(以下「旧型の国際返信切手券」といいます。)には、郵便切手等との引換期限が設けられていませんでしたが、このほど、万国郵便連合における国際的な規則の改正に伴い、旧型の国際返信切手券は、平成19年9月1日(土)以降、郵便切手等との引換えができないことになりました
 このため、日本郵政公社は、旧型の国際返信切手券を平成19年8月31日までに郵便切手等と引き換えていただくよう、みなさまのご理解とご協力をお願いいたします。

で、涙がチョチョギレ(←死語)ました。記事中の日本郵政公社のページは民営化でリンク切れしていてたどれません。

もう一つのリンクである、JARL(日本アマチュア無線連盟)の方を見ますと
2007_News
http://www.jarl.or.jp/Japanese/2_Joho/2007_news-6.htm#0629

 平成13年12月31日(月)以前に販売されていた旧様式IRC(写真下中)には、郵便切手等との引換期限が設けられていませんでしたが、このほど、万国郵便連合(UPU)における国際的な規則が改正されて、この旧様式のIRCについても、平成19年9月1日以降、郵便切手等との引換えができなくなります。
 日本郵政公社は、「旧様式のIRCをお持ちの方は、9月1日以後、引換ができなくなるので平成19年8月31日までに郵便切手等と交換をおこなって欲しい」と呼びかけています。

との事で本格的に泣けてきました。
金のない頃に買ったものなので、その割には使いもせず、26年間死蔵させたのあっても、やはり金のない現在、スゴく惜しい気がします。(根っからの貧乏性…いや貧乏な私)
以前デザインが変わったと言う時に耳にした時には「有効期限の無いものはずっと使える」というものでしたが、あれも良く考えてみたら根拠のアヤフヤな話でしたっけ。

がっくりしつつ、検索するためにタグブラウザでまとめて幾つか開いたものを見直してみますと、個人で郵便関係の情報をまとめていらっしゃる
国際返信切手券 (IRC: International Reply Coupon)@Sayopee.net
http://www.gem.hi-ho.ne.jp/sayopee/post/irc.html

販売時期 2001年12月31日以前
引換有効期間表示 なし
引換え 外国で発売されたものは、8月31日まで1枚につき130円分の郵便切手等と引換え。9月1日以降はこれができない。国内で販売されたものは、当分の間、1枚につき130円分の郵便切手等と引換え

を発見しました。引き続き、本家郵便局の
国際返信切手券 - 日本郵便
http://www.post.japanpost.jp/int/service/int_coupon.html

※平成13年12月31日(月)以前に外国で販売された国際返信切手券は、郵便切手等との引き換えを終了いたしました。(日本国内で販売されたものは、しばらくの間引き換えを行います。)

で「しばらく」っていつまで、と思いつつも、心の中では小躍りです。だめ押しでWikipediaにも
国際返信切手券 - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%9B%BD%E9%9A%9B%E8%BF%94%E4%BF%A1%E5%88%87%E6%89%8B%E5%88%B8

2001年12月31日までに発売されたものには有効期限の設定がなかったが、2007年8月31日までとの期限が定められた。これにより、現在では切手類との交換はできないことになるが、日本郵便の案内によると、日本国内で発売したものを日本国内で交換する場合に限り、当分の間応じるとしている

を見つけて何とか安心してきました。

でも郵便局には
国際返信切手券の引換期限はありますか? - 日本郵便
http://www.post.japanpost.jp/int/question/6.html

なお、平成13年12月31日(月)以前に販売された国際返信切手券は、現在郵便切手等との引き換えができませんので、ご了承ください。

なんてのもあって一抹の不安を感じさせますけど…ね。

とりあえず月曜日、引換に行ってきます。1枚あたり130円になるようなので、40円x16枚分の目減りですが…と言いますか、この26年の物価上昇でもっと???…でもゴミになるよりはマシでしょうか。さすがにこれにはコレクションとしての価値はないかなぁ。
って言うか、期限切れで引き替える際は日本国内でもOKなんですね。元々、発行国内では引き替えることができず必ず外国で…換金処理の為でしょうか? 万国郵便連合の発行する証紙と言う扱いですから…と言うことで、どうしても使い途がなければ、海外旅行の折にでも交換してこようと思っていたのですけど。

ちなみにIRCのデザイン変遷については、
第4回 国際返信切手券(IRC) http://www.amy.hi-ho.ne.jp/iaasada/herethere/onko4.html
辺りが詳しいです。こちらの方は一枚ずつ残していらっしゃいますね。うーん、130円の価値も無さそうだけど、それでも手元にあれば記録にはなるでしょうか…、1枚残しておきますかね…なんて考えるともう一つの古いデザインのものを手に入れたくなってきたぞ(笑)。他にも
HYPER Philatelist: 国際返信切手券100周年記念券 http://topofswan.tea-nifty.com/hyper_philatelist_annex/2008/02/100_b2c1.html
を拝見すると、日本版が無かった記念のIRCなんてのもあります。これなら価値は大いにあったのでしょうね。

と言う訳で、たまたま古いIRCをお持ちの皆さん(居るのか?)、急いで郵便局に走りましょう!!! 万国郵便連合を儲けさせる(ほんと?)必要はありませんよっ!

さて、郵便局に行くのなら、ついでに最新のIRCを買って来ましょうかね。実はGoogleがこんな事をやっています。(リンク先は英語)
Official Gmail Blog: Get your Gmail stickers
http://gmailblog.blogspot.com/2008/12/get-your-gmail-stickers.html
Googleファンのかたも、是非に。

(当エントリ内の引用箇所、太字は私の手によるものです。リンク等は除去しました)